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時々、仕事に「作風の一貫性がない」と言われます。取り組んでいる業種が多いこともありますが、プロジェクトに真剣に挑んでいるため、私の作風を入れ込む余地がありません。それはお客さまやその先のお客さまが喜ぶことを第一に考えているからです。

作風を入れ込む余地はなくても、仕事に対するポリシーがあります。「無色透明のこころでデザインする」ことです。では「無色透明のこころ」とは何か−。

はじめて打ち合わせをする際、お客さまの持っている知識や経験には遠く及ばないことはしばしばです。また、そのビジネスやプロジェクトに取り組む熱意も同じく足元にも及びません。その状況で私が仕事に取り組む時、私情をはさまず、丁寧にヒアリングをし情報を積み重ねるところから始めます。積み重ねた情報がようやくコップをあふれそうになった時、本当に必要なものだけを整理し、私のフィルターを通して形にしたものだけをお届けしています。「フィルターを通す」判断基準は、先輩に常々教えられてきた「原点に立ち返ること」を大事にしています。

そして「原点に立ち返ること」とは考えに淀みのない、打ち合わせ当初の思いでありポリシーである「無色透明のこころでデザインする」ということに返っていきます。お届けするデザインに、私色ではなくお客さまの色を表現しようとするから「作風に一貫性がない」のです。

あえて私情を挟むとしたら「その仕事に未来が見えるか」ということ。「地域のための」「子供のための」「お客さまのため」の未来がみえるか。その思いこそが私の色だと思います。

自身の色は持ちませんが、お客さまの思いは望まれる色で表現してあげたい。

そして無色透明のこころでデザインした未来が「視界良好」でありますように。